スバルの富士重工が総工費100億の新社屋を竣工、本社移転・・・小林和久
新社屋から、新たなスバル車がどういうクルマとなって生まれてくるのか、楽しみ
48年間新宿にあった富士重工業の本社が恵比寿へと移りました。
1954年に創立した富士重工業は、これまでのスバルビルがあった新宿区角筈2丁目73番地に「東富士ビル(とうふじびる)」に本社を置きました。その土地は元々中島飛行機が購入したものだったと言います。
1955年4月1日、富士工業、富士自動車工業、大宮富士工業、宇都宮車両、東京富士産業の5社を吸収合併して、富士重工業として本格スタートします。この時点で本社は丸の内に移転します。ちなみに、スバルの六連星は、この5社と富士重工をあわせた6社を象徴するものだそうです。
1964年には、東富士ビルを解体し新宿スバルビルの建設が始まり、1966年1月に、新宿スバルビルが完成し、本社を移転します。新宿スバルビルって丙午(ひのえうま)生まれだったんですね。
2010年8月30日に、小田急電鉄へ新宿スバルビルの土地建物は売却を決定、2011年4月に引き渡しとなりました。
そして、2014年8月18日、エビススバルビルへ本社が移転します。
この場所は、当時スバル車を販売していた伊藤忠自動車があった場所で、その後も中央スバル、後に東京スバルと合併して東京スバル恵比寿店として機能してきたスバルには縁の深い場所です。
新社屋の1階は本社ショールームと東京スバル恵比寿店が入り、ショールームで自由に車両を見学してから、その気になったらその場で契約することも可能となります。
その他、ショールームではパブリックビューイングなども可能で、来年のニュル24時間はここで24時間その走りっぷりを見続けることができるのかもしれません。
新たなスバリストの聖地となることは間違いなさそうです。
本社社内は、これまで自分の机について一人で仕事をしがちな傾向にあるという富士重社員のイメージがあったらしく、これからは社内コミュニケーションを取り易くする作りとなっており、例えばフロアの移動はエレベータなどを使わず中階段で自由に上下階を行き来できたり、広いキレイな食堂やオープンテラス、カフェでランチミーティングなども可能となります。社員向けのバーもあるそうです。
竣工披露イベントには渋谷区長も訪れ、音楽、情報の発信地に新しい文化を発展させて欲しいとスピーチがあり、テープカットが行われました。
総工費で約100億と言われる新社屋から、新たなスバル車がどういうクルマとなって生まれてくるのか、楽しみです。
小林和久