スバルらしさ:世の中の車の“群れ”を見る。群れの中でいかに出していくか。これが我々のやり方

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 「世の中の車の“群れ”を見る。群れの中でスバルらしさをいかに出していくか。これが我々のやり方」。

富士重工業取締役専務執行役員の武藤直人はスバル車の開発戦略の基本思想を明かす。この考えに行き着いた背景には過去の苦い経験があった。

なぜ、売れないのか―。スバル車が販売不振に陥っていた10年ほど前、商品企画部門に配属された武藤、現取締役専務執行役員の日月丈志、現スバルテクニカインターナショナル社長、平川良夫の同期3人は、弱点を見いだすべくトヨタ自動車など日系大手や欧州メーカーのグローバル戦略車とスバル車の比較・分析に着手した。

車体寸法、造形、価格などのデータから、他社が同じ枠に収まり一つの群れを形成する中でスバル車の旗艦車種「レガシィ」だけ外れているのが明らかになった。「サイズは小さく価格は高い。売れるわけがなかった」。武藤は当時を振り返る。富士重の今の快進撃はスバル車の立ち位置を理解するところから始まった。



「市場は大手が作る。当社に市場をけん引する力はない」と武藤はきっぱり認める。だからこそ群れを見失わず、安全性の高い車づくりにこだわる個性を磨き、顧客に支持される商品を持続的に投入する。大手より規模が小さく開発資源が限られる富士重ならではの戦い方だ。

昨年、全面刷新したプラットフォーム(車台)「スバルグローバルプラットフォーム(SGP)」。2025年までの使用を想定し衝突安全性と運転のしやすさを示す動的質感を底上げした。「今のSGPのままでずっと戦っていけるとは思っていないが、従来車の性能を高めるための開発投資は従来より少なくてすむ」(武藤)。SGPは中長期的にスバル車が群れから際立ち、勝ち抜いていくための一つの答えだ。

SGPという武器を手に入れた富士重。次に向かうのは、電動車両や自動運転車の開発だ。スバルらしい次世代車が作れるのか。新たな挑戦が始まった。



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