日本を意識して開発したという、新型ワゴン「スバル・レヴォーグ」に試乗。スバル・レヴォーグ1.6GT EyeSight(4WD/CVT)・・・下野康史

最終更新日:2017/01/29 公開日:

img_d549b3107d5b9e9634605de9df890874310735

レヴォーグ=ニッポンのレガシィ

「日本人の愛したレガシィツーリングワゴン」を復活させたのが、レヴォーグである。現行の5代目は米国育ちで、日本語が完璧ではない。デッカくてやさしくていいやつなのだが、いまひとつ日本の水になじまない。やっぱり日本人の日本人による日本人のためのレガシィが必要だ! といって作られたのがレヴォーグだ。



試乗したのは「1.6GT EyeSight」。借り出しの時、広報の人に聞くと、1.6リッターと2リッターがあるレヴォーグで最も受注が多いのは、このひとつ上の1.6GT-S EyeSightだという。Sの付かないGTは、18インチのタイヤが17インチになり、前後ディスクブレーキのローター径もひとまわり小さくなり、ダンパーがビルシュタインではなくKYBになるのが主な違い。3グレードある1.6リッターシリーズの真ん中だ。

スバルビル地下の駐車場で試乗車と対面する。1780mmあるボディー全幅は、今のレガシィツーリングワゴンと同じなのだが、全長は10cm短く、全高は5cm低い。といってもその程度の差しかない。
なのに、現行レガシィよりは明らかにコンパクトに見える。たぶんそれは大いにデザインのせいである。面が一枚でドーンと大きいレガシィに対して、レヴォーグはプレスラインが込み入っていて、小作りに見えるのである。ノーズなどはもう少しカタチがシンプルでもよかったように思うが、そのへんは好き好きか。(文=下野康史<かばたやすし>/写真=高橋信宏)

スバル・レヴォーグ1.6GT EyeSight

ボディーサイズ:全長×全幅×全高=4690×1780×1485mm
ホイールベース:2650mm
車重:1540kg
駆動方式:4WD
エンジン:1.6リッター直4 DOHC 16バルブ ターボ
トランスミッション:CVT
最高出力:170ps(125kW)/4800-5600rpm
最大トルク:25.5kgm(250Nm)/1800-4800rpm
タイヤ:(前)215/50R17 91V/(後)215/50R17 91V(ダンロップSP SPORT MAXX 050)
燃費:16.0km/リッター(JC08モード)
価格:277万5600円/テスト車=300万2400円
オプション装備:有料ボディーカラー(3万2400円)/LED4灯ロービーム+ハロゲンハイビームランプ+ウェルカムライティング&サテンメッキドアミラー+運転席&助手席パワーシート+オールウェザーパック<スーパーUVカットガラス+撥水(はっすい)加工フロントドアガラス+フロントワイパーデアイサー+リアフォグランプ>(19万4400円)

テスト車の年式:2014年型
テスト開始時の走行距離:2773km
テスト形態:ロードインプレッション
走行状態:市街地(1)/高速道路(8)/山岳路(1)
テスト距離:647.2km
使用燃料:63.3リッター
参考燃費:10.2km/リッター(満タン法)/10.9km/リッター(車載燃費計計測値)

 

img_9f54932a065848a2dc78605cf8d0c803284365 img_10b41fbaf5c560762d0a777d4d6753861187636 img_3798402967c46ed7c9c1153d64137b38277201

四駆と思えぬかろやかさ

レヴォーグに乗るのは初めてである。新宿の地上に出て走り始めた第一印象は、乗り心地のよさだった。プロトタイプは乗り心地の洗練がいまひとつだったと聞いていただけに、意外である。

バネ下の動きがかろやかだ。四駆と二駆が混在するSUVの試乗会で、4WDのあとにFFモデルに乗ると、やっぱり二駆は軽くていいねえと話すことがよくあるが、そういう軽さが、四駆なのにこのレヴォーグにはある。かろやかといっても、しっとりしているから、乗り心地の品質感が高い。ストロークのあるサスペンションに、初期作動のスムーズないいダンパーが付いている感じだ。

すぐ高速に上がり、行きつけの山道へ行くと、ハンドリングも好印象である。コーナリングはひとくちに素直で安定している。終始、フットプリントの大きさを実感させ、重心感も低い。その安定を引きはがすような馬鹿力はないから、born to be wildなスポーツワゴンではないが、そこそこのハイペースで走っていると楽しい。
ただ、1.6リッターのフツーグレードとはいえ、レヴォーグへの期待値を考えると、ステアリングはもうちょっとクイックで速くてもいいかなと思った。タイトコーナーの多いワインディングロードでは、けっこうハンドルをグルグル回す必要がある。

続きはこちらから(http://www.webcg.net/articles/-/31046?page=3)

シェアありがとうございます

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
ush
PAGE TOP ↑