スバルで発覚した無資格検査はなぜ起きたのか

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この度日産とスバルで発覚した無資格検査。調べてみると簡単に良い悪いと言えない実情が見えてきた。ただ遵守するべきことが出来ていなかったのはじじつ。
先日の記者会見でわかったこと、SUBARUでは無資格者が検査に携わることを促すような内容の社内規定があった。ということ。
大崎篤・品質保証本部長は「30年ずっとこの仕組みでやってきたので、現場は違和感を覚えなかっただろう」と説明していた。原因は社内制度にあったとの見方。経営と現場の両方が声を上げず、気づかずに長期間、ルールに違反していた事実を踏まえ地に足をつけたSUBARUの変化がstartすることを期待する。下記に2017年10月27日を記載します。

 

自動車の完成検査に関わる社内調査結果について

この度、国土交通省平成29年9月29日付文書「日産自動車の完成検査の不正事案を受けた確認の実施について」に基づき社内調査を行った結果、株式会社SUBARUにおいて、完成検査業務を実施するにあたり、不適切な事案があることを確認しました。
これらの調査結果をもとに、下記要旨に基づき、更に精査し10月30日に国土交通省(以下、国交省)に、ご報告申し上げる予定です。
このたびは、お客様をはじめ多くの関係者の皆様にご不安とご心配をお掛けいたしますこと、深くお詫び申し上げます。


1.報告内容
(1)完成検査員について
型式指定を申請する際に、国交省へ提出している上位規定(完成検査要領)は、完成検査員が完成検査を行うことになっております。一方、業務規定では、完成検査員登用にあたっては、現場経験の期間が必要と義務付けているため、当該工程の完成検査員と同じく、十分な知識と技能を100%身に付けたと現場管理者(係長)が認定した者を、監督者(班長)の監視下で検査業務に従事させており、型式指定申請書にある上位規定とは異なる運用になっておりました。

(2)完成検査の代行押印について
完成検査工程の運用ルールでは登用前の検査員に、完成検査員の印章貸与を行い、代行押印を行わせておりましたが、それを明文化した規定はありませんでした。

(3)完成検査に関連する規定の確認について
上記(1)、(2)で記載した運用は、完成検査に関わる規定に織り込まれておらず、規定全体が体系的に整備されているとは言い難い状況でした。

2.株式会社SUBARUの完成検査の実施要員
・ 株式会社SUBARUの完成検査に従事することができる者は、まず担当検査工程に必要な教育と訓練を受け、完成検査業務に必要な知識と技能を100%身に付けたと現場管理者(係長)に認定され、担当検査工程に従事するよう、監督者(班長)に指名された者です。
認定結果については、記録簿にて確認することができる仕組みとなっております。
・ この指名された者は、個々人の保有資格(2級自動車整備士等)に応じて設定された期間までは、監督者の監視下で完成検査業務に従事します。 ⇒2017年10月1日現在、株式会社SUBARU全体で4名
・ 当該期間を経て、かつ社内の筆記試験に合格した者には、完成検査員という呼称を付し、原則監視下から外します。 ⇒2017年10月1日現在、株式会社SUBARU全体で245名
・ 上記のとおり、完成検査正規登用前の検査員が完成検査に従事している場合があり、規定として明文化されておりませんでした。

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