選択と集中 レガシィセダンの生産を2025年春に終了 セダンはWRXのみ
スバルは23日、北米専売のセダン「レガシィ」の米国生産を2025年春に終了すると発表した。日本では20年にセダンの「レガシィB4」の生産を終えており、セダンのグローバルラインアップはスポーツモデルの「WRX」のみになる。市場が縮小するセダンのラインアップを絞り、SUVや電気自動車(EV)の拡充を進める。
インディアナ工場で生産するレガシィの生産を終了する。米国生産車の最初のモデルとして1989年に生産開始して以来、約35年にわたって販売してきた。23年の販売台数は2万5510台で、同社米国販売に占める比率は4%程度にとどまっていた。
日本のスバルファンなら、2014年6月をもって生産終了となった「レガシィツーリングワゴン」、そして2020年7月に生産を終了した「レガシィB4」の存在は、まだ記憶になかに残っているだろう。
日本仕様のレガシィツーリングワゴンはレヴォーグがその役を担い、販売不振で歴代が出る度になんとか生き残ろうと模索してきたが、クロスオーバーSUV、レガシイアウトバックだけが孤軍奮闘している状況だ。
いっぽう、北米市場のレガシイは1989年にデビュー。インディアナ工場で製造された初めてのスバル車となった。現行モデルは2019年2月に登場した7代目でスバルグローバルプラットフォームを採用し、ドライバーモニタリングシステムなどアイサイトを採用し、安全性能が高く評価されている。
レガシィの6世代の合計は北米で130万台以上の販売を記録し、スバルラインナップのなかで最も長く続いているモデルとなる。代を追うごとにサイズが拡大され、北米市場がメインターゲットとなっていった。
ここに来てなぜレガシィの生産を終了することになってしまったのか? スバルによれば「乗用車からSUV、クロスオーバーの市場の以降と、スバルの電動化への移行のため」としている。
スバルは2028年までに8車種のEVを生産すると発表しているが、時代の流れは止められないということか。ただ、アウトバック(日本名はレガシイアウトバック)は何のアナウンスも流れていないことから、継続して販売すると思われる。