デジタルの専門知識で支援するスバルWEBチーム

最終更新日:2026/08/23 公開日:

【事例】SUBARUが挑んだWebガバナンス改革|複数Webサイトの集約と「サポート型」統制の裏側

株式会社SUBARUでは、各事業部が主導してWebサイトの更新・開発を進めてきた結果、社内に複数のWebサイトが乱立する状況が生じていました。Webサイトの最適化とリスクマネジメント(セキュリティ対策)を目的に、社内で統一したWebガバナンスルールを策定。アンダーワークス株式会社をパートナーに迎え、約3年間にわたり推進してきたプロジェクトの裏側を、SUBARUの荒木氏・迎氏とアンダーワークスの支援メンバーに伺いました。

■ 語り手(プロフィール)
・株式会社SUBARU IT戦略本部 情報システム部 Webガバナンスグループ 主査:荒木 孝充 氏
・株式会社SUBARU IT戦略本部 情報システム部 Webガバナンスグループ:迎 俊博 氏
・アンダーワークス株式会社 プロジェクトメンバー(米倉氏、佐藤氏、姫田氏)

※本記事は2022年7月号『宣伝会議』掲載内容を再構成したものです。

1. 一方的なルール押し付けではなく、各部門の「目標達成」をサポートする

Webサイト運営事務局立ち上げの経緯とセキュリティ課題

── Webサイト運営事務局を立ち上げた経緯について教えてください。

SUBARU 荒木氏:事務局を立ち上げたのは今から3年前のことです。当社では各事業部が個別にWebサイトの構築・運営を行っていたため、大小のインシデントが発生していたことが直接のきっかけでした。

運営面の課題だけでなく、各事業部が同カテゴリーのデジタルツールを個別に契約している事例もありました。調査を進める中で、その時点で顕在化した大きなトラブルがなくとも「これでWebサイトを有効活用できているのだろうか?」と疑問を抱くようになり、全社的なWebガバナンスの必要性を実感しました。

Webサイトのインシデントは組織内にとどまらず広範に影響を及ぼします。まずは最も重要なセキュリティ課題の解決を目指しましたが、社内リソースだけでは限界があったため、専門的な知見を持つアンダーワークスさんに相談しました。

アンダーワークス 米倉氏:3年前のプロジェクトキックオフ時は、まず「SUBARU内にWebサイトがいくつ存在しているのか」という現状把握と整理からスタートしました。各部門が必要に迫られて立ち上げたWebサイトの一部で、セキュリティ上の脆弱性が明らかになっていたためです。

SUBARU 荒木氏:実際に作業を始めてみると、グループ全体の正確なWebサイト数が把握できていない状態でした。各部門へのヒアリングを重ねてようやく全体の全体像が見えてきました。

「駆け込み寺」として社内課題を解決し、ブランド価値向上へ

── 全体像を把握した上で、どのような施策・働きかけを行ったのでしょうか?

SUBARU 荒木氏:現在の取り組みは大きく分けて次の2点です。

  • ルールの策定と定着:各種ガイドラインを設定し、社内への周知と順守を推進。
  • 各部門のWeb活用サポート:各事業部がWebを活用して目標を達成できるよう伴走支援。

現場の全担当者が高いIT専門知識を持っているわけではありません。「ベンダーとのやり取りがうまくいかない」「見積もりの適正価格が判断できない」「セキュリティ基準を満たしているか分からない」といった課題に対し、私たちが“駆け込み寺”のようなサポート体制を整えました。

ルールをただ押し付けるのではなく、各事業部を誘導・サポートすることでガバナンスを順守してもらい、最終的にWebサイトを訪問するお客様に対するSUBARUのブランド価値向上につなげています。

アンダーワークス 米倉氏:ガバナンスの徹底を目指すあまり、ルール遵守のみを強く求めてしまう企業も多い中で、荒木様は「いかに各部門がWebサイトを事業に活用できるか」という支援姿勢を貫かれているため、社内を巻き込む強力な求心力が生まれていると感じます。

一方的にルールを押し付けず実現したい目標をサポートする

2. Webガバナンス活動の意義と将来展望|組織全体への浸透を目指して

アンダーワークスによる具体的なWeb統制支援

── アンダーワークスはこれまでどのようなサポートを行ってきたのでしょうか?

アンダーワークス 米倉氏:当初は「Webサイト運営事務局」という実体組織がなかったため、まずは組織の立ち上げと運営体制の確立をご進言しました。支援4年目となる現在は、クラウド上のWeb基盤構築、ガイドライン策定に加え、品質管理ツール「Siteimprove(サイトインプルーブ)」の導入などを通じて、セキュリティやマーケティング視点から俯瞰的な管理をサポートしています。

SUBARU 荒木氏:当社のWeb環境の文脈と、他社のトレンド・最新事例の両方を熟知されているため、何か新しい取り組みを行う際の最も信頼できる相談相手として伴走いただいています。

フェーズ2:次なるステップとCXOクラスへのアプローチ

── 今後のWeb活用推進とサポート方針について教えてください。

SUBARU 荒木氏:第1フェーズである「未整理な課題の整理とルール整備」に一定の目途が立ちました。次のフェーズでは、ルールに従った上で各部門がWebサイトをより能動的に活用できるよう、サポート体制をさらに強固にしていきます。

アンダーワークス 佐藤氏:ルール展開のフェーズにおいて、当社が持つ各種ツールの導入経験を活かし、課題に応じた柔軟なご支援を継続していきます。

アンダーワークス 姫田氏:SUBARU様のような大組織においてガバナンスを横串で定着させるには、質の高い中期計画の策定が不可欠です。現場への個別の働きかけに加え、CXOクラス(経営層)に対しても事務局の活動意義やロードマップを深く理解いただく施策を推進し、組織全体の目標達成に貢献してまいります。

活動の意義や目標を社内により深く浸透させる

─アンダーワークスはどのようなサポートをしてきたのでしょうか。

米倉:キックオフ当初はWebサイト運営事務局というバーチャルな組織はなかったのですが、問題点を把握した時点で組織をつくり、運営することが大事だと進言した経緯があります。

当社の支援は今年で4年目に入りますが、クラウドサービス上にWeb基盤を構築し、ガイドラインを策定し、Webサイトの品質を「Siteimprove(サイトインプルーブ)」を導入して管理しています。セキュリティやマーケティングなどを含め、いろいろなテーマで俯瞰的に管理してプロジェクトを進めています。

荒木:いろいろな面でアンダーワークスさんに、相談役としていつも側にいてもらっているイメージです。「こういうことをやりたい」とお願いすることが多いのですが、当社のWeb環境の事情をご存じであることと、世の中や他社がその件についてどうしているかご存じなので、アンダーワークスさんの知見を得ながら課題に取り組んでいます。

─SUBARUのWeb活用を推進するために、今後どのようなことをしようとお考えですか。

荒木:まずは「整理ができていなかったものを整理する」というのを第一のフェーズとしているのですが、Webサイト運営事務局の立ち上げから3年が経過し、最低限のルール整備と取り組むべき課題の全体像を整理することができました。現在も多くのプロジェクトが進行しているなかで整備ができていない課題はありますが、それが完了したら今度は「各部門をサポートする」という部分を、ルールに従いWebをより活用していく方向に持っていきたいと思います。

─アンダーワークスでは今後どのようなサポートをしていきたいですか。

米倉:トレンドや新しいテクノロジーにも対応して紹介できるように、当社では常に学んで、情報をキャッチアップしながらご支援に役立てていきたいと考えています。

佐藤:ルールづくりが終わった現在、次のフェーズは「ルールをどのように展開していくか」だと思いますが、当社にはいろいろな分野におけるツールなどの導入経験があるので、それぞれの課題に応じたご支援をしていきたいです。

姫田:SUBARUさんのような大きな組織において、Webサイト運営事務局の取り組みを横串で浸透させていくために、質の高い中期計画の策定がカギになると考えます。各事業部に対する個別的な働きかけは継続しつつ、CXOクラスに対して、事務局の活動意義や今後のスケジュールについて、深く理解いただくことも重要だと認識しているためです。急速に発展している事務局の状況を踏まえ、計画を適宜見直し、SUBARUさんの社内で、事務局の活動意義や目標が最大限に伝わるためのサポートをしていきたいと考えています。

【事例】SUBARUが挑んだWebガバナンス改革|複数Webサイトの集約と「サポート型」統制の裏側

株式会社SUBARUでは、各事業部が主導してWebサイトの更新・開発を進めてきた結果、社内に複数のWebサイトが乱立する状況が生じていました。Webサイトの最適化とリスクマネジメント(セキュリティ対策)を目的に、社内で統一したWebガバナンスルールを策定。アンダーワークス株式会社をパートナーに迎え、約3年間にわたり推進してきたプロジェクトの裏側を、SUBARUの荒木氏・迎氏とアンダーワークスの支援メンバーに伺いました。

■ 語り手(プロフィール)
・株式会社SUBARU IT戦略本部 情報システム部 Webガバナンスグループ 主査:荒木 孝充 氏
・株式会社SUBARU IT戦略本部 情報システム部 Webガバナンスグループ:迎 俊博 氏
・アンダーワークス株式会社 プロジェクトメンバー(米倉氏、佐藤氏、姫田氏)

※本記事は2022年7月号『宣伝会議』掲載内容を再構成したものです。

1. 一方的なルール押し付けではなく、各部門の「目標達成」をサポートする

Webサイト運営事務局立ち上げの経緯とセキュリティ課題

── Webサイト運営事務局を立ち上げた経緯について教えてください。

SUBARU 荒木氏:事務局を立ち上げたのは今から3年前のことです。当社では各事業部が個別にWebサイトの構築・運営を行っていたため、大小のインシデントが発生していたことが直接のきっかけでした。

運営面の課題だけでなく、各事業部が同カテゴリーのデジタルツールを個別に契約している事例もありました。調査を進める中で、その時点で顕在化した大きなトラブルがなくとも「これでWebサイトを有効活用できているのだろうか?」と疑問を抱くようになり、全社的なWebガバナンスの必要性を実感しました。

Webサイトのインシデントは組織内にとどまらず広範に影響を及ぼします。まずは最も重要なセキュリティ課題の解決を目指しましたが、社内リソースだけでは限界があったため、専門的な知見を持つアンダーワークスさんに相談しました。

アンダーワークス 米倉氏:3年前のプロジェクトキックオフ時は、まず「SUBARU内にWebサイトがいくつ存在しているのか」という現状把握と整理からスタートしました。各部門が必要に迫られて立ち上げたWebサイトの一部で、セキュリティ上の脆弱性が明らかになっていたためです。

SUBARU 荒木氏:実際に作業を始めてみると、グループ全体の正確なWebサイト数が把握できていない状態でした。各部門へのヒアリングを重ねてようやく全体の全体像が見えてきました。

「駆け込み寺」として社内課題を解決し、ブランド価値向上へ

── 全体像を把握した上で、どのような施策・働きかけを行ったのでしょうか?

SUBARU 荒木氏:現在の取り組みは大きく分けて次の2点です。

  • ルールの策定と定着:各種ガイドラインを設定し、社内への周知と順守を推進。
  • 各部門のWeb活用サポート:各事業部がWebを活用して目標を達成できるよう伴走支援。

現場の全担当者が高いIT専門知識を持っているわけではありません。「ベンダーとのやり取りがうまくいかない」「見積もりの適正価格が判断できない」「セキュリティ基準を満たしているか分からない」といった課題に対し、私たちが“駆け込み寺”のようなサポート体制を整えました。

ルールをただ押し付けるのではなく、各事業部を誘導・サポートすることでガバナンスを順守してもらい、最終的にWebサイトを訪問するお客様に対するSUBARUのブランド価値向上につなげています。

アンダーワークス 米倉氏:ガバナンスの徹底を目指すあまり、ルール遵守のみを強く求めてしまう企業も多い中で、荒木様は「いかに各部門がWebサイトを事業に活用できるか」という支援姿勢を貫かれているため、社内を巻き込む強力な求心力が生まれていると感じます。

一方的にルールを押し付けず実現したい目標をサポートする

2. Webガバナンス活動の意義と将来展望|組織全体への浸透を目指して

アンダーワークスによる具体的なWeb統制支援

── アンダーワークスはこれまでどのようなサポートを行ってきたのでしょうか?

アンダーワークス 米倉氏:当初は「Webサイト運営事務局」という実体組織がなかったため、まずは組織の立ち上げと運営体制の確立をご進言しました。支援4年目となる現在は、クラウド上のWeb基盤構築、ガイドライン策定に加え、品質管理ツール「Siteimprove(サイトインプルーブ)」の導入などを通じて、セキュリティやマーケティング視点から俯瞰的な管理をサポートしています。

SUBARU 荒木氏:当社のWeb環境の文脈と、他社のトレンド・最新事例の両方を熟知されているため、何か新しい取り組みを行う際の最も信頼できる相談相手として伴走いただいています。

フェーズ2:次なるステップとCXOクラスへのアプローチ

── 今後のWeb活用推進とサポート方針について教えてください。

SUBARU 荒木氏:第1フェーズである「未整理な課題の整理とルール整備」に一定の目途が立ちました。次のフェーズでは、ルールに従った上で各部門がWebサイトをより能動的に活用できるよう、サポート体制をさらに強固にしていきます。

アンダーワークス 佐藤氏:ルール展開のフェーズにおいて、当社が持つ各種ツールの導入経験を活かし、課題に応じた柔軟なご支援を継続していきます。

アンダーワークス 姫田氏:SUBARU様のような大組織においてガバナンスを横串で定着させるには、質の高い中期計画の策定が不可欠です。現場への個別の働きかけに加え、CXOクラス(経営層)に対しても事務局の活動意義やロードマップを深く理解いただく施策を推進し、組織全体の目標達成に貢献してまいります。

活動の意義や目標を社内により深く浸透させる

─アンダーワークスはどのようなサポートをしてきたのでしょうか。

米倉:キックオフ当初はWebサイト運営事務局というバーチャルな組織はなかったのですが、問題点を把握した時点で組織をつくり、運営することが大事だと進言した経緯があります。

当社の支援は今年で4年目に入りますが、クラウドサービス上にWeb基盤を構築し、ガイドラインを策定し、Webサイトの品質を「Siteimprove(サイトインプルーブ)」を導入して管理しています。セキュリティやマーケティングなどを含め、いろいろなテーマで俯瞰的に管理してプロジェクトを進めています。

荒木:いろいろな面でアンダーワークスさんに、相談役としていつも側にいてもらっているイメージです。「こういうことをやりたい」とお願いすることが多いのですが、当社のWeb環境の事情をご存じであることと、世の中や他社がその件についてどうしているかご存じなので、アンダーワークスさんの知見を得ながら課題に取り組んでいます。

─SUBARUのWeb活用を推進するために、今後どのようなことをしようとお考えですか。

荒木:まずは「整理ができていなかったものを整理する」というのを第一のフェーズとしているのですが、Webサイト運営事務局の立ち上げから3年が経過し、最低限のルール整備と取り組むべき課題の全体像を整理することができました。現在も多くのプロジェクトが進行しているなかで整備ができていない課題はありますが、それが完了したら今度は「各部門をサポートする」という部分を、ルールに従いWebをより活用していく方向に持っていきたいと思います。

─アンダーワークスでは今後どのようなサポートをしていきたいですか。

米倉:トレンドや新しいテクノロジーにも対応して紹介できるように、当社では常に学んで、情報をキャッチアップしながらご支援に役立てていきたいと考えています。

佐藤:ルールづくりが終わった現在、次のフェーズは「ルールをどのように展開していくか」だと思いますが、当社にはいろいろな分野におけるツールなどの導入経験があるので、それぞれの課題に応じたご支援をしていきたいです。

姫田:SUBARUさんのような大きな組織において、Webサイト運営事務局の取り組みを横串で浸透させていくために、質の高い中期計画の策定がカギになると考えます。各事業部に対する個別的な働きかけは継続しつつ、CXOクラスに対して、事務局の活動意義や今後のスケジュールについて、深く理解いただくことも重要だと認識しているためです。急速に発展している事務局の状況を踏まえ、計画を適宜見直し、SUBARUさんの社内で、事務局の活動意義や目標が最大限に伝わるためのサポートをしていきたいと考えています。

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